毎日地下鉄に乗車する犬に追跡装置をつけた結果が衝撃的だった・・・

いつものように地下鉄の駅で待っていたアミールは、他の通勤客に混じって意外な乗客がいることに気づいた・・・信じられないことに、同乗者は犬だったのだ。最初は、その犬が誰かのものかと不思議に思ったが、そうではなかった。もう黙ってはいられない。犬がどこに行ったのか調べなければならない・・・ 

しかし、犬の動きを追っているうちに、彼は何かおかしなことが起こっていることに気付いたという。その犬は使命感に燃えているようで、一度も道を外れることなく、人ごみの中を目的を持って移動していたのだ。アミールは好奇心から、この謎の真相を突き止めることにした。

しかし、犬が何をしているのか気づいたとき、見逃すわけにはいかないことを知る。アミールはためらうことなく電話を取り出して当局に電話をかけた。早急な対処が必要な状況だったのだ。

その日は、月曜日の朝のラッシュアワーで、誰もが時間通りに目的地に行くためにギュウ詰めの状態だった。アミールにとって地下鉄駅の喧騒はもう慣れっこである。電車を待つ間、自分の世界に入り込み、急いで通り過ぎる通勤者の群衆をざっと見わたす。

その雑踏の中で、彼はあるものに目を奪われた。二度見せざるを得ないものがいたのだ。大勢の人が行き交う中、一匹の犬がホームで静かに座っていた。最初は、この犬は誰かのものだろう、おそらく次の列車を待っている乗客のものだろうと思ったという。しかし、よく観察してみると飼い主の姿もなく、一匹でいることがわかった。

アミールは、地下鉄の駅でこんなことが起きるとは思ってもいなかった。いつもなら車で行くところだが車は修理中。これから数日間は珍しく地下鉄で移動する予定だったと言うから相当な偶然だと言えるだろう。しかし混沌とした駅の中で弱々しい犬の姿を見ると胸が痛んだ。

ところが、列車に乗り込むと、犬も一緒に飛び込んできたのだ。アミール以外、誰もこの犬に注目する様子はない。大勢の観客は、座席を確保することの方がはるかに重要なようだ。誰もが押して急いで乗り込もうとしており、電車内に犬がいることすら気づかない。アミールは一体何が起こっているのかと疑問に思った。