エントランスホール
小道から見た入り口は控えめな印象だったが、その奥の空間は決して狭くはなかった。 ベンは、淡い色の漆喰の壁、滑らかなコンクリートの床、頭上には太いオーク材の梁が走る広々とした玄関ホールへと足を踏み入れた。空気は静まり返っており、意外なほど暖かかった。壁の一面には、コートやブーツ、アウトドア用品を収納する造り付けの戸棚が並んでいた。濡れたジャケットを掛けるフックの下には、長いベンチが置かれていた。すべてが、徒歩で訪れる家のために設計されていた。
マーティンは、その建物が厳密には地下にあるわけではないと説明した。それは「土に覆われた」構造だった。後壁の大部分は丘の斜面に密着しており、一方、正面は谷の方に向かって開いていた。入り口は、その二つの世界の間に位置していた。背後には土、石、そして鉄筋コンクリートがあり、目の前には日光が差し込んでいた。狭い通路が、その先にある明るい部屋へと続いていた。
このホールからは、水への配慮がいかに綿密に行われていたかもうかがえた。敷居の外側には格子状の排水溝が設けられており、床はそこに向かってほとんど気づかないほど緩やかに傾斜していた。マーティンは、雨水や排水を家の中を通さずに家の周囲へ流すための配管を隠す小さな点検口を指さした。 「みんな、一番大変だったのは穴を掘ることだと思っているでしょう」と彼は言った。「でも、そうじゃなかったんです」。彼は壁を軽く叩いた。「大変だったのは、丘が家の外側にとどまるようにすることだったんです」。
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