写真
青木が次の便に乗るまでの30分間、夫婦は電話をしていた。ケイコは電話をしている間、家に帰る途中だったが、今はソファーに突っ伏していた。突然、彼女は夫からのメッセージを受け取った。
「自分の写真を送ってくれない?これから数週間、会えないのはつらい。お願いします」青木は憧れの気持ちを込めてメッセージを打ち込んだ。送信後、携帯電話を機内モードにし、シートベルトを再確認すると、飛行機はタキシングを開始した。
エンジンが唸りを上げ、青木は旅への興奮と恵子と離れる寂しさが入り混じったような気持ちになった。飛行機が離陸の準備をしている間、彼は彼女がそばにいない虚無感を拭い去ることができなかった。しかし、彼女からの写真があれば、離れている間でも慰めになるだろうという希望を抱き続けた。
何が待っているのか、彼には見当もつかなかった…。