87歳のチャールズが病気になったとき、孫娘は祖父の介護を拒否した。そして彼が亡くなったとき、ある行動を取ることに…
チャールズは、常に優しい心を持った人物だった。生涯を通じて、人生で出会ったすべての人々、特に孫娘のオリビアには優しかった。だからこそ、病気になったとき、彼女が自分の世話をしたがらないことを知り、深く落胆したのだ。悲しいことに、チャールズの人生には彼女しか残っておらず、彼の面倒を見ることができる人は他にいなかった。そのような経緯もあり、拒絶されたとき、自分の未来が明るく見えないこと、自分の残りが少ないことを悟ったという。
チャールズは、孫娘の本性を知りショックを受け、これまでも隙あらば自分を利用してきたことを知ったのだ。今、孫娘のオリビアは、もう彼のことを気にも留めていない。チャールズは最期を悲しい気持ちで過ごしたくない思いで、自分が死んでからオリビアが知ることになる教訓を与えることにした。
相続
チャールズが亡くなったとき、オリビアはこれから起きる波瀾万丈の旅を予感する由もなかった。祖父が亡くなるまでの数年間は距離を置いていたため、祖父が自分に何を残してくれたのかは謎のまま。とはいえ、公証人と会って相続の話をすればよいと思っていたくらいだ。すでに狸の皮算用始め、何が相続されるのか待ちきれない様子である。しかし、公証人役場に到着したオリビアは、衝撃の内容を受けることになる。
お金はびた一文ない。代わりに公証人が手渡したのは、祖父チャールズからの手書きの手紙。それは、後の人生を変える手紙となる。オリビアはその手紙を読みながら、チャールズが最後の数週間を費やして、自分のために人生の教訓を入念に練っていことに気づいたのだ。
トラウマ
残念ながら、オリビアはのんきな子供時代を過ごせるほど幸運ではなかった。もともと大人しい子だったが、わずか4歳の時に両親を交通事故で亡くしてからは、さらに内気な性格になったという。
未亡人となった祖父のチャールズは、両親を亡くした埋め合わせとして、彼女に良い生活をさせようと全力を尽くしたが、事故のトラウマは少女だったオリビアに深く刻み込まれていた。