しばらくして、ダニエルが工具セットを抱え、心配そうな表情で到着した。ローラは門で彼を出迎え、こんなに早く助けが来てほっとした。彼女は、ダニエルがカエデの周りを回りながら、細い金属製の道具で樹皮をそっとつつく様子を見守っていた。 「木の中に細菌が閉じ込められると、木から悪臭を放つ液体が滲み出ることもあるんだ」とダニエルは、布で道具を拭きながら説明した。「見た目はひどく、臭いもさらにひどいけど、必ずしもその木が枯れかけているとは限らないよ」
ローラは、自分が息を止めていたことに気づかずにいたが、その息を吐き出した。「じゃあ、切り倒さなくていいの?」「まだ喜ぶのは早いよ」とダニエルはゆっくりと言った。彼は木の幹から一歩下がり、ブーツの下の草むらに視線を落とした。その穏やかな表情が、一瞬にして険しくなった。
彼は木から離れ、コテージの側壁の方へと歩きながら、地面をじっと見つめていた。ローラは彼の視線を追うと、彼の目を引いたものが何なのか気づいた。それは、芝生を真っ直ぐに切り裂くように伸びている、枯れて白く変色した細い草の帯だった。
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