眼下の景色が急速に小さくなり、離陸すると、話は乗組員のことになった。パイロットの一人が振り返り、イサムの目をとらえた。「すでに周辺を捜索していたんだ。「店のオーナーが警報を鳴らし、君が姿を消した後、誰もが最悪の事態を恐れた。警察も君を探していたが、見つからなかったので、氷山で何かを見つけようと空を飛んだんだ」。
別のクルーが「あなたが作ったビーコンがあったわ。あれがなかったら、どうなっていたか……」。絶望と希望の狭間を歩んできたことを物語っていた。イサムはうなずきながら、その言葉を受け止めた。自分たちがどれほど悲惨な運命に近づいていたかを思い知るとともに、自分たちを救ってくれた一連の出来事への感謝の念がこみ上げてきた。「ありがとう」イサムは感慨深げに、彼らの信じられないようなサバイバルの物語におけるクルーの役割を認めながら、そう言った。