母熊は疲れ果てた子熊を溺れさせた状態に、しかし運良く漁師が近くにいました

通常なら母熊が自分を犠牲にして子熊を助けるのが自然界では普通と考えるかもしれませんが、残念ながら母に選択肢は無かったのです。母熊は子熊を背中に乗せ続ける事ができず、自力で向こう岸に着く事もできませんでした。母熊にとっての選択肢はたった1つ、子供を置いて泳ぎ続ける。ショッキングで想像もできないような決断ですが、自然界では時に選択肢は無いのです、結局野生の世界では生き残るのが全てなのです。

強い流れ

もちろん母熊も最初は子熊を助けようとしましたが、不可能でした。湖の流れはとても速く、子供を背中に乗せたままでいる事ができなかったのです。流れが子熊を押し流し、自分だけで泳いでいくのが唯一の選択肢。力を振り絞った後、湖の反対側に達し、なんとか陸に上ることができました。

奇跡を願う

その間子熊はどうなったのでしょうか?母親と切り離されたあと、子熊たちは泣き叫び最後の力を振り絞っていました。しかし母親との距離は広がるばかり、強い流れと極寒の水に耐える事ができませんでした。顔を水上に出すだけで精いっぱい、2匹はともに抱き合いながら一緒に流されました。

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